2017年12月31日日曜日

「食べれば、、、」

おおみそかの買い物に行った。

行ってほしい、と感じ取れたので

「じゃーー行くか」

と昼前に促す。

するとNさんは支度を始めた。


一通り買い物を終えて帰宅。

昼時間をちょっと過ぎていたが、買ってきたもので、まずは適当に食事にする。

ここまではいい。


夕方、余り早い時間だと「こんな時間に」と怒り出すことがあるので
頃合いを見計らった時間帯。

「さあ、じゃー、夕飯とするか」

というと

「食べれば」

とひとこと言って、そのままますっと炬燵に入ってしまっていました。

肩すかしを食わされた私は、怒りを抑えながらも、冷蔵庫から買ってきたばかりの貝柱、とサーモンの刺身をすこしずつ取り出し、締めるときにちょっとだけ、それを表現するように音をたて締めたのだった。

しかし、取りだした刺身だけではちょっと足らないかもしれないと思い、焼きそばも付け足した。

出来上がったところで、勝手にビールを取りだして、抵抗の姿勢を示したのだった。

テレビは、おおみそかのダウンタウンの「笑ってはいけない」がやっていたが、見て一緒に笑うのも冗談のように感じられたので、図書館で借りた「詰め将棋」の本に没頭したのだった。

●Nさんのこと。記録しとかねければいけない。






2017年12月12日火曜日

カリントが無い

両唇のはじ、切れ目のところが切れて痛い、と言う。

「薬の副作用か?」
聞くとそうだという。

あまり会話をしてこないNさんがめずらしくきりだした。

食事中だった。

近頃、食べるものが違ってきていた。
それぞれが自分用に食材を用意し食べるようになっている。


テーブルのおかしいれの容器にカリントが入っていたのでMは食べた。
食後のちょっとしたおつまみだった。

ひとつ食べると、ボリボリ次々と食べてしまうところがある。不思議な甘さがあるのだ。


しかし、ここでいやな予感はしていなかったわけではないが。

夕食が終わって、またちょっと食べた。

それで、修理が終わってみれるようになっていたテレビを見ていたら

「あら、また、カリントがこんなに少なくなって」

と、Nさんが言い出した。

「エッ」と言ったきり、Mは、絶句した。

が、ちょっと間をおいてから、

「また、言い出したな。食べていけないものならなぜはじめから言わない。別の場所に隠しておくか、ダメだと言っておいてくれればいいのに」

と珍しく感情をあらわにした。

すると、Nさんの表情が変わった。

「、、、」


しばらくおいてから、ちょうど湧いたいたお風呂にMは入った。

そして出てきて、すぐにコンビニに出向きカリントを買いに行った。

お菓子の容器にそのカリントを入れて
「さ、あなたの好きなカリントどうぞ召し上がれ」

そう言ったのだった。

●Nさんのこと。記録しとかねければいけない。